ビジネスの場では、「開示する情報で、言わなくてメリットがないことは言わない」。これは基本中の基本ですが、意外と徹底できていない人が多いと感じます。
誤解されがちなのは、“正直に全部話すこと”=“誠実であること” ではない、という点です。誠実さとは、相手に敬意を払いながら、必要な情報を適切に届けること。反対に、なんでもかんでも開示することは、誠実さとは別物です。
情報は、誰にでも気前よく配るものではなく、「相手」「タイミング」「目的」 に応じて慎重に扱うべき「資源」です。
ここを誤ると、立場・交渉力・信頼は一瞬で揺らぎます。
成果を出すビジネスパーソンは、話す内容をごまかしているわけではありません。彼らがやっているのは、“情報を最適化する” という極めて合理的な行為です。相手が知る必要のないことを、あえて言わないだけ。
むしろ、「正直に言っちゃったんで……」という言い訳で、自らビジネスを壊してしまう人も少なくありません。これは誠実さではなく、ただの無防備です。
本当に信頼される人は、「黙るべき場面」と「伝えるべき場面」 を冷静に見極めています。その判断ができるからこそ、任される仕事も増えていきます。
結局のところ、ビジネスは“本音100%”で動くものではありません。必要なのは、“戦略100%”のコミュニケーション。
「何を言うか」「何を言わないか」──その選択こそが、ビジネスパーソンの実力です。
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